今回は、RPA(Robotic Process Automation)のツールでよく目にする「UiPath Studio」を使って、Windowsの自動化を試してみたいと思います。
それでは、やっていきます。
はじめに
UiPath というのは社名です。UiPath XXX というツールだったり、サービスだったりが、たくさんあるようですが、今回は、Windows の作業の自動化をやりたいので、対象は、UiPath Studio というツールの Community Edition(個人は無償で使用可能)です。
サイトは日本語で書かれているのですが、翻訳がイマイチなので、ツールの正式名称は、よく分かりません。ここでは、UiPath Studio Community Edition とします。
UiPath Studio Community Edition をダウンロードするには、UiPath のユーザアカウントを先に作る必要があります。おそらく、ユーザアカウントを作らないとダウンロードのリンクまで行けないようになってるみたいです。
それでは、インストールからやっていきます。
流れとしては、まず、UiPathのユーザアカウントを作成します。すると、UiPath のポータルサイトのようなところに行けるので、そこに、UiPath Studio Community Edition のダウンロードリンクがあります。あとは、ダウンロードしたインストーラでインストールする、という感じです。
ユーザアカウントの作成とログイン
以下は、ユーザアカウントの作成ページです。
cloud.uipath.com
以下の画面で、メールアドレスを入れて「アカウントを作成」をクリックします。すると、パスワードを聞かれるので、入力します。だいぶ厳重なパスワードを要求されます(笑)。
入力したメールアドレスに、認証コードが送られてきます。以下の画面で、60秒以内に、送られた認証コードを入れる必要があります。残り10秒で何とか間に合いました(笑)。
次は、表示名と国、地域を聞かれるので、入力して、「次へ」をクリックします。日本が見つかりにくいですが、真ん中より少し上ぐらいにあります。
続いて、組織名を聞かれるので、入力して(適当でいいと思います)、「組織を作成」をクリックします。
ログインすると、UiPath Automation Cloud という画面が表示されるので、右側にある「デスクトップ版の Studio をダウンロード」をクリックすると、ダウンロードが始まります。
ダウンロードファイルは「UiPathStudioCommunity.msi」で、約1.1GB あります。
UiPath Studioのインストール
ダウンロードしたファイルをダブルクリックします。
インストーラが起動するので、「クイック」が選ばれていることを確認します。ライセンス条件を確認して、問題なければチェックを入れて、インストールをクリックします。
約1.1GB あるので、そこそこ時間がかかります。以下のように、インストール中に、Chrome や、Edge などを終了するように言われるので従います。
インストールが完了したら、以下のように、UiPath Studio を起動する」をクリックします。
まず、サインインが求められるので、「サインイン」をクリックします。
先ほど決めたパスワードを入力して、「サインイン」をクリックします。
UiPath Studio と、UiPath StudioX を選択できます。今回は、詳しく設定できる UiPath Studio を選びます。
ようやく UiPath Studio が起動しました。過去一番に長いインストールでした。お疲れさまでした。
簡単な自動化を作ってみる
それでは、簡単な自動化をやってみたいと思います。まず、プロジェクトを作成する必要があります。そのためには、以下のように、プロセスをクリックします。
「名前」というところにプロジェクト名を入力します(何でもいいと思います)。「説明」も入力して、作成をクリックします。
少し待たされますが、以下のような画面になります。左上の「新規」というボタンの下の方をクリックして、「シーケンス」をクリックします。
シーケンスに名前を付けるために、名前を入力します。先ほどのプロジェクトの中に、シーケンスが入るイメージです。入力できたら「作成」をクリックします。
左側のアクティビティの「ワークフロー」というところをクリックして展開します。すると、「繰り返し(前判定)」というのが見つかりますので、それをドラッグして、真ん中の先ほど作成したシーケンスにドロップします。
以下のような画面になります。条件を入力する必要がありますが、その前に、条件に使用する変数を作ります。右側のペインの「データマネージャー」を開きます。「変数」という項目があるので「>」を押して展開して、「新しい変数」をクリックします。
すると、String型の「valiable1」という変数が作られます。ここでは、5回繰り返す、という動作がしたいので、変数の名前を「valiable1」から「count」に変更します。データ型は、「String」から「Int32」に変更します。規定値は初期値のことだと思うので、「0」を設定しておきます。
次に、真ん中のペインで、「繰り返し(前判定)」の条件を入力します。5回繰り返したいので、「count < 5」と入力します。もちろん、10回繰り返したい場合は、「5」のところを「10」にすればいいです。
次は、繰り返したい動作を登録していきます。「本文」と書かれたところに、動作させたいアクティビティをドロップします。ここでは、デスクトップアプリ(メモ帳とか、Excel とか)を想定しています。今回は、Kindle のアプリを使います。
では、先ほどの「繰り返し(前判定)」と同様に、左側のペインのアクティビティから、「UI Automation」を展開して、「アプリケーション/ブラウザを使用」をクリックし、そのまま、真ん中のペインの「本文」にドロップします。以下のような画面になると思います。
次は、今、登録した「アプリケーション/ブラウザを使用」に、具体的なデスクトップアプリを指定していきます。まず、対象のデスクトップアプリ(ここでは Kindle)を起動しておきます。起動できたら、「自動化するアプリケーションを指定」をクリックします。
すると、UiPath Studio のウィンドウは最小化されます。対象のデスクトップアプリの上にマウスを持っていくと、以下のように、デスクトップアプリが特定される感じになります。そこでクリックすると対象のデスクトップアプリが指定されます。
UiPath Studio のウィンドウに戻ると、先ほど指定したデスクトップアプリが登録されていると思います。次は、このデスクトップアプリの操作を登録します。具体的には、自動でページを進ませたいので、左側のペインのアクティビティの「UI Automation」の「キーボードショートカット」を選択して、真ん中のペインの実行の中にドロップします。
階層構造になっていて、どこにアクティビティを登録すればいいのかを悩むかもしれません。現在は、「簡単な自動化」プロジェクトの「簡単な動き」シーケンスの「繰り返し(前判定)」の本文の「アプリケーションを使用」の実行に、キーボードショートカットのアクティビティを追加しました。
具体的にページを進ませるために、右矢印キーを登録したいので、キーボードショートカットの「ショートカットを記録」をクリックして、右矢印キーを押すと、以下のように、右矢印キー(Right)が登録されます。
最後に、count をインクリメントするアクティビティを追加します。左側のペインのアクティビティのワークフローの制御の代入をクリックして、真ん中のペインの本文にドロップします(分かりにくいですが、アプリケーションの使用の中ではなく、本文の中にドロップします)。保存先に「count」を入力し、保存する値に「count + 1」を入力します。
これで完成です!
慣れないうちは、やりたいことが、アクティビティのどこにあるか探し回らないといけないかもしれません。今回は使いませんでしたが、アクティビティには「最近」という項目があって、最近使ったアクティビティはそこから使えます。また、「アクティビティを検索」にキーワードを入れて検索することもできます。
作成した簡単な自動化の動作を確認する
最後に動作確認をします。
以下のように、「ファイルをデバッグ」をクリックすると、プロジェクトのビルド?のような動作が行われて、実際に自動化した内容が動きます。無事に、Kindle のページが、5回進みました。
動画っぽいものを撮ってみたので貼っておきます。
今回は以上です!
おわりに
今回は、UiPath Studio を使って、簡単な自動化をやってみました。このアプリが無料で使えるのはうれしいですね(無償なのは、個人利用の場合と、小規模の企業だけだったと思います)。
最初は、少し苦労しましたが、直感的に使えるので、慣れると、少し複雑な自動化もできると思います。応用範囲が広いと思うので、いろいろと使ってみたいと思います。
今回は、UiPath のロゴを使用させて頂きました。ありがとうございます。
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今回は以上です!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。